【社内SEとは?】上場企業で8年働いた私の年収&仕事内容を公開します

仕事・投資

十数年前、新卒で一部上場企業に入社し、8年間「社内SE」として働きました

(現在は転職して自社開発企業のシステムエンジニアになっています)

入社当初「社内SEって具体的に何?」というのが分かっていなかったので、

同じような方や「これから社内SEになりたい」という方向けに社内SEは何をするのか収入はどんなものなのか、を公開します。

※あくまでも私の経験談になります。仕事内容は会社によって異なるので一例としてご覧ください。

仕事内容は?

社内SEとは、その名の通り社内のシステム関係の仕事をすべて請け負うエンジニアです。

具体的には以下のような仕事をしていました。

  • ヘルプデスク
  • PC設定・管理
  • サーバー・ネットワーク運用構築
  • 情報セキュリティの策定・教育
  • 社内システムの開発
  • 外部業者との折衝
■ヘルプデスク

社内からのシステム関係の問い合わせに答える仕事です。入社直後の最初の業務は、電話応対とヘルプデスクでした。まずは用件を聞いて、自分で解決できそうなら対応、できなければ先輩にお願いするというところから始めます。内容はだいたい「PCが動かなくなった」「ネットに繋がらない」「システムがエラーになった」なので、慣れてくれば対応できるようになります。
※一度パソコンを再起動してもらったら半分くらいは解決していました。笑
この仕事は立場が変わってもずっと続きます。

■PC設定・管理

社内のPCの初期設定やソフトの導入をします。私が勤めていた会社では社用のスマホやiPadもありましたので、そちらの設定も行っていました。設定は新人がやることが多いです。PCがリースの場合は、リースの管理などもついてきます。今はクラウド化することが多いので減ってきているかもしれません。
また、こちらは慣れてからになると思いますが、社内PCの管理や監視も行います。PCが全社で何台あるよね〜と管理したり、PCに変なソフト入れてないよね?とか、変なサイト見てないよね?などを監視したりします。

■サーバー・ネットワーク運用構築

社内にあるサーバー・ネットワークの運用を行います。DNSサーバー、社内システム用サーバー、ファイルサーバーなど色々あるのでそちらの管理と、アップデートやバックアップの対応など。専門的な知識が必要になるので、サーバー・ネットワーク関係に強い人が担当していました。トラブルになると全社のシステムが使えなくなってしまうので、とても重要な仕事です。

■情報セキュリティの策定・教育

セキュリティ基準やポリシーの策定と、社内ユーザーへの教育を行います。「こういうことはしてはダメですよ〜」とか「こういうことには気をつけてください」などをみなさんに周知していきます。

■社内システムの開発

社内で使うシステムを開発します。会社によってはパッケージソフトを使用したり、外部の業者に開発を頼むと思いますが、私の勤めていた会社では完全自社開発でした。なので就業時間の8〜9割はこのシステム開発と運用保守に使っていたと思います。規模によると思いますが、だいたい一人でいくつかのシステムを担当することになるので「要件定義・設計・製造・テスト・運用保守」を一連の流れで経験することになります。
・担当者に要望を聞く⇒設計・製造⇒担当者に見てもらう⇒要望取り入れ⇒テスト⇒リリース
といった流れでやっていました。担当者が社内の人なので、合間合間で見てもらって要望とズレがないことを確認しつつ、完成を目指していきます。

■外部業者との折衝

サーバーやソフト導入時に外部業者との折衝が発生します。ソフトを自社開発していない場合はこの仕事がメインになったりするそうですが、私の会社ではあまりありませんでした。

社内SEってキツイの?

SESのシステムエンジニアと比べると、比較的楽であるといえます。

  • 残業少なめ
  • 自社内で作業できる
  • 外部の顧客との接点がない

定時で帰れたり、常に自社内で作業できるので、ストレス少なく働くことができます

外部のお客様との接点もないので、精神的なストレスも少なめです。(社交的な人は問題ないかもしれませんが、私は人見知りのコミュ障なので外部の方との接点が少ないのはありがたかったです)

もちろんシステムリリース時やトラブル時には残業が発生しますが、システムエンジニアという枠の中で考えると、肉体的にも精神的にも楽な職種でした。

ただ、部署の人数が極端に少ない場合はきつくなってきますので、社内SEになりたいと思われている方は「その部署に何人所属しているのか?」を確認しておいたほうが良いと思います。

私がいた部署は常に10人前後が所属していたので、有給が取りやすかったですし仕事がいっぱいいっぱいになることもありませんでした。

年収は?

社内SEは社内の他の職種と同じ給与水準となるので、

システムエンジニアとしては低めの給与となります。

上場企業だと社員数が多いので昇給もしづらかったりします。

私の場合は専門学校卒なこともあり、辞める直前(20代後半)で年収300万円弱でした。

月収にすると額面20万ちょっとボーナスです。

給与が安い代わりに社宅制度はありましたが、SEとしては低い給与ですよね。

(転職活動で社内SEの内定を2社いただきましたが、その2社も給与は低めの印象でした)

何よりも給与がほしい!という場合はオススメできません。

ただ、ひとつ上の項目でも書きましたが、肉体的・精神的に楽だったので収入面は妥当な気もしています。

社内SEはオススメ!

社内SEはオールラウンダーです。

SIerや自社開発企業のSEだと一部分(設計やプログラマなど)しか経験できないことが多いのですが、社内SEだとサーバーやネットワークの管理、PCの管理、システム開発全般が経験できます。

システムエンジニアとしては成長しづらいのでは?と思われがちですが、そんなことはありません。

エンジニアに必要なことを一通り経験し、流れを知ることができるので、個人的にはかなり成長できると思っています。

弱点は、顧客が社内の人間になるので、外部のお客様との折衝能力が伸びないことです。コミュ障の私は助かりましたが、システムエンジニアとして生きていくには弱点になります…。

以上、社内SEの仕事内容と収入についてでした!

最後に新卒採用時の私のスペックを載せておきます。

おまけ:私のスペック

就職活動当時の私のスペックです。

  • システム系の専門学校卒(2年制)
  • 資格なし
  • 強み(?)はアルバイト経験くらい

今思えばよく採用されたなぁ…と思うのですが、社にOBが2人いたことや、専門学校での会社説明会に積極的に参加したのが良かったのだと思います。(部長とお話したりしていました)

面接前には既に採用することが決まっていたとのこと。コミュ力なし、資格なし、卒業制作は制作真っ最中という状況でしたが採用されました。

スペックが低い場合は先方に覚えてもらうのもアリと思います。

現在は転職して自社開発のシステム会社にSEとして勤務しています。

転職したのは給与が低いこと、社風が嫌になったことが理由ですが、社内SEの仕事自体は楽しいし好きなので機会があればまたやりたいと思っています。

社内SEの経験は、システムエンジニアになった今でも活きています。

タイトルとURLをコピーしました